柄に学ぶ着物の特徴
着物の柄によく用いられる柄にはどんな意味合いが込められているかご存知でしょうか?
婚礼の衣裳には、お二人を始めご家族皆様の幸せを願う意味合いの柄行が多くあります。
たとえばよく知られる松竹梅。松竹梅はもともと中国で尊ばれていた植物です。厳寒にあっても緑を絶やさない松、寒中や強い風の中でもまっすぐに伸びる竹、早春にいちはやく花を咲かせる梅、この三種類を「歳寒三友」と呼んでいました。逆境に耐え抜く姿を人生にたとえ、忍耐強く、幸せになれるよう祈りを込めて用いられます。
また、若宮八幡社の社紋にも用いられている橘は、古代日本では蜜柑を指しました。
『古事記』には不老不死の理想郷である「常世の国」に自生する植物と記され、橘は長寿を招き、元気な子供を授かると信じられてきました。そういった意味で婚礼の衣裳にも多くあしらわれています。
これらは現代では吉祥文様の代表と呼ばれています。吉祥文様とは「よいきざし」や「めでたいきざし」の意味でそれらを表現した文様の総称です。
衣裳をご覧の際には是非一つ一つの柄にも目を向けてみてくださいね。
参考資料:「格と季節がひと目でわかる きものの文様」
(社)全日本きもの振興会推薦 監修=藤井健三
TAKAMI BRIDAL
若宮の杜 迎賓館 衣裳室
マネージャー
安藤 綾乃